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渡部鮎美(Watanabe Ayumi)

専門分野

地域研究文化人類学社会学人類学農業経済学

文化人類学・民族学・民俗学 地域研究・農業経済学 社会学 博物館学

調査地

韓国日本東北地方関東地方中部地方四国地方


□ 秋田県大潟村および八郎潟周辺地域  大規模な農業をする秋田県大潟村の農家が農業経営のなかで、  どのようにリスクに挑んできたのかを研究 □ 千葉県南房総市富浦町および周辺地域  稲作、夏ミカン、ビワやナバナ(食用菜の花)などの栽培している農業地域。 1960年代からドラスティックに農業経営が変わってきた地域。 □ 山梨県富士河口湖町河口地区・勝山地区  小規模ながら多様な稲作技術が残る地域(河口地区)と竹細工で有名な地域(勝山地区)。 □ 韓国 多島海国立公園内 大黒山島(短期)  カキや黒鯛、海藻などの養殖業や沿岸漁業、畑作、観光で生計をたてる島。 □ 韓国 ソウル特別市  韓国の首都。市場や露店の調査。 ■ 新潟県十日町市  豪雪地帯ながら出稼ぎと農業などで多くの人口を支えてきた地域。  近年は人口の減少や高齢化が問題となっている。  一方で、2000年から世界最大規模の現代美術の祭典、大地の芸術祭に取り組み、観光開発の最前線にある地域。 マップ:http://goo.gl/cW9Mm

研究概要とこれから

・人々の行動からの労働研究
 規約や規範として言語化された労働倫理を論じるのではなく、人々の行動を観察して現代に働くことを考える。

・生存レベルを超えた生きることの研究
 現代においては多くの生業は産業化、機械化、賃金労働化されている。
こうした時代にあって、人々は生計維持といった生存のレベルを超えた生業活動をしている。
また、現代の農家では、リスクを管理することよりもリスクにあえて挑むような農業技術を選ぶといった行動もみられる。
さらに経済的に満たされていても、出稼ぎやパートの仕事などの兼業をする農家も多い。
われわれは、多くの人々が生存レベルで危機を意識せずに生きている現代社会にあって、いかに働き、いかに生きているのだろうか。
本研究では現代の農村における人々の生活を参与観察や聞き取り調査によって明らかにし、
現代に生きる意味を考える。
・地域のなかの教育に関する研究(2010年度)
新潟県十日町市の僻地教育を取り上げ、
僻地と呼ばれた豪雪の条件不利地域のなかで学童の教育はどのように支えられてきたのかを明らかにする。
・現代日本の条件不利地域における居住と集落運営に関する民俗学的研究
過疎・高齢化のなかで地理的、気候的条件に恵まれず、災害の多発する条件不利地域において
居住の変遷と集落運営の手法を個別事例から研究する。
定住者だけではなく、複数居住や転出、移住をする人々も対象に
高齢者や若者がいかなる居住形態を選択し、
そのなかで地域像や自己像をどのように描いているのかを記述する。

研究のキーワード

生業・農業・労働・ライフコース・教育・農業技術・居住・エイジング・セルフ・地域像・出稼ぎ・有害鳥獣・狩猟・稲作

所属

神奈川大学 歴史民俗資料学研究科
日本学術振興会 特別研究員(PD)

連絡先

関わっている科研・プロジェクト(HP)

挑戦的萌芽研究(H26−27年度)柴崎茂光研究代表「保護地域の規制やブランディングが地域社会に及ぼす影響」
特別研究員奨励研究(H25−27年度)「居住経験がつくる地域像ー過疎・高齢化地域の流動性を視点にー」
総合研究大学院大学 学融合研究事業(H26−27年度)「有害捕獲された野生動物の利用とその過程で起こる諸問題の検討ーカラスを例としてー」

主な業績

〔学術論文〕
①「田の美しさ―富士河口湖町の空中田植を事例に―」『日本民俗学』第242号
 pp64-79、2005年5月
②「転換期における稲作の意味の変容と技術選択―小規模・自給型稲作における技術評価―」
『総研大文化科学研究』 第3号 pp69-87、2007年3月
③「農村女性によるヒマの発見―秋田県大潟村の農業臨時雇いを事例に―」
『総研大文化科学研究』 第4号 pp122-137、2008年3月
④「農家の兼業はいかにして続いてきたか―農業と臨時雇いをする人々の労働観―」
『国立歴史民俗博物館研究報告』 145号 pp253-274 2008年11月
⑤「生業研究における課題と方法―現代の農業と他の仕事との兼業という働き方を考えるにあたって」
『比較民俗研究』 第23号 2009年3月刊行予定
⑥「機械化転換期における稲作技術の多様化とリスク―秋田県大潟村を事例に―」
『国立歴史民俗博物館研究報告』号数未定 2009年6月刊行予定

〔その他〕
(1)報告書
①「仕事をとおしたつきあいの変遷」『フィールドへようこそ2002 河口湖湖畔の民俗』
筑波大学民俗学研究室 pp121-131、2003年10月
②「トナリの目―いわき市大久地区における労働の評価を事例に―」
『フィールドへようこそ2004 いわき市久之浜の民俗』 筑波大学民俗学研究室
 pp287-295、2005年3月
③「田中家(伊勢屋旅館)における日常と非日常の家の使い方」
『真壁の町並み―桜川市真壁町伝統的建造物群保存対策調査報告書』 桜川市教育委員会
pp33-36、2006年3月

(2)コラム・商業誌掲載論文
①「人がつくる景観―南房総の自然と農業―」『歴史研究の最前線』 国立歴史民俗博物館
vol.10  pp71-76、2008年3月
  ②「歩く人生―秋田県八郎潟周辺の生業の変貌とその労働観」『国文学 解釈と鑑賞』 至文堂
927号(第73巻8号) pp101-108、2008年7月
 
(3)韓国語翻訳
   裵永東 「韓国における移植法と除草法の変化」『歴博』 国立歴史民俗博物館
 第141号、pp20-23、2007年3月

(4)編集
  ① 篠原徹・葉山茂・渡部鮎美 共編『生態人類学会ニュースレター』No.14
  生態人類学会 2009年1月

〔学会発表〕
(口頭発表)
①「田の美しさ―山梨県河口湖町河口地区を事例に―」
国立歴史民俗博物館共同研究「日本歴史における水田環境の存在意義に関する総合的研究」
国立歴史民俗博物館 2005年10月
②「稲作技術の選択と評価に関する民俗学的研究」日本民俗学会第822回談話会
 武蔵大学 2006年5月
③「枇杷栽培をめぐる並立する生業の変遷―千葉県南房総市富浦町丹生地区を事例に―」
日本民俗学会第58回年会 山形大学 2007年10月
④「農家労働における労力移動と働き方―農間余業を事例に―」
国立歴史民俗博物館共同研究「日本歴史における水田環境の存在意義に関する総合的研究」
宮城県大崎市 リオーネ古川カルチャーホール 2007年2月
⑤「農村女性の労働と近代―秋田県大潟村の農業臨時雇いを事例に―」
日本民俗学会第59回年会 大谷大学 2007年10月
⑥「臨時雇いにみる現代農村の労働観―1960年以降の南房総地域を事例に―」
国立歴史民俗博物館共同研究「日本歴史における水田環境の存在意義に関する総合的研究」
研究会 国立歴史民俗博物館 2008年2月
⑦「現代日本における兼業というワークスタイルの民俗学的研究―農業との兼業を事例に―」
 第5回生業誌研究会 田端ルノワール 2008年9月
⑧「農業を中心とした生活をする人々の労働観―ある家族のライフヒストリーと行動記録を事例に―」
  日本民俗学会第60回年会 熊本大学 2008年10月
⑨「農業パートをする人々の多様な労働観―現代農業を働き方という視点でみる―」
日本村落研究学会第60回年会 佐渡開発センター 2008年11月

(ポスター発表)
①「機械化転換期における稲作技術の選択―富士河口湖町の空中田植を事例に―」
 総研大文科フォーラム 国立オリンピック記念青少年総合センター 2006年9月
②「農業経営における労働形態の変化―近代における農家型賃金労働を事例に―」
 総研大文科フォーラム 京都リサーチパーク、2007年2月
③「近現代稲作の技術観」
総研大文科フォーラム アランヴェールホテル京都、2008年2月
④「現代日本における兼業というワークスタイルの民俗学的研究」
総合研究大学院大学 文科・学術フォーラム2008
梅田センタービルホワイトホール 2008年12月

所属学会

・生態人類学会 ・日本民俗学会 ・日本村落研究学会

自分の研究とつながりを期待する研究分野・テーマ

労働研究・生業研究・居住研究・エイジング研究・野生動物研究

その他