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飯嶋秀治(Iijima Shuji)

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専門分野

環境学社会・安全システム科学人文地理学文化人類学社会学心理学人類学森林学

共生社会システム論

調査地

インドネシア日本関東地方九州地方オーストラリア


日本、インドネシア、オーストラリア

研究概要とこれから

これまで、人文地理学学士(栃木、茨城、バリ、ロンボク)、比較宗教学修士(福岡、宮崎)、共生社会システム論博士(オーストラリア中央沙漠地帯)と、宗教学や民俗学、人類学系の研究を進めてきました。現在は熊本や他県の児童福祉施設にも出入りさせてもらっています。一言で言うと、自分の研究主題は「危機に臨んだ際の人間」というところにあるようで、学部の時から危機儀礼に注目し、修士の時には野宿者の生活、博士の時にはオーストラリア先住民の都市野宿生活といった、生存が脅かされるような地点に関心をもって臨んできたように思います。これからは、こういう世界大の構図を知れる立場にいる人間として、臨床心理学との共同実践、NPO活動などを通じて、一人の大人として世界に向き合っていきたいと考えています。研究というのはこういう人生の一領域ですね。

研究のキーワード

人類史、共苦、共生の技法、生の可能性の共有

所属

これまで育まれてきた多様な人間環境の網の目

連絡先

URL:http://www2.lit.kyushu-u.ac.jp/~com_reli/iijima/

関わっている科研・プロジェクト(HP)

文部科学省科学研究費(基盤研究C)「モニュメントの宗教学:一地方都市における「記憶と歴史」をめぐる基礎的調査研究」(代表 關一敏)
文部科学省科学研究費(基盤研究C)「施設内虐待・暴力への包括的対応に関する臨床心理学的研究 」(代表 田嶌誠一)
文部科学省科学研究費(基盤研究C)「水俣病事件における『再生する力』の社会・宗教・民俗学的研究 」(代表 萩原修子)
文部科学省科学研究費(挑戦的萌芽研究)「臨床人類学―文化相対主義とのつきあい方」(代表 飯嶋秀治)
福岡市史編纂委員会http://www.city.fukuoka.lg.jp/kyoiku-iinkai/shishi/life/fukuokasisi/index.html
国立民族学博物館若手共同研究「<アサイラム空間>の人類学」(代表 内藤直樹)http://www.minpaku.ac.jp/research/jr/09jr901.html
九州大学大学院人間環境学研究学府挑戦的萌芽研究「フィールド人間環境学ことはじめ」(代表 飯嶋秀治)

主な業績

關一敏・竹沢尚一郎編2000『椎葉の祭り』九州の祭り第2巻 平成10~11年度文部省科学研究費(基礎研究C)
綾部恒雄編2002『文化人類学最新術語100』弘文堂
田嶌誠一編2004『病態水準からみたイメージ治癒過程に関する研究』平成14~15年度科学研究費補助金基礎研究(C)(2)研究成果報告書
鶴岡賀雄編2004『言語と身体―聖なるものの場と媒体』講座宗教学 第5巻 岩波書店
小松和彦ほか編2004『文化人類学文献事典』弘文堂
土井文博・萩原修子・嵯峨一郎編2007『はじめて学ぶ社会学―思想家たちとの対話』ミネルヴァ書房
武田丈・亀井伸孝編2008『アクション別フィールドワーク入門』世界思想社
田嶌誠一・飯嶋秀治2008『施設内暴力の解決に向けて 日常的に支援しながらモニターする~「安全委員会」のガイドブック~』安全委員会ネットワーク
關一敏・谷崎和男・飯嶋秀治編2009『人間共生論叢 特集・ハンセン病』九州大学人間環境学府・共生社会学講座
飯嶋秀治・關一敏編2010『人間共生論叢 特集・茂道の民俗』九州大学人間環境学府・共生社会学講座
オーストラリア先住民研究報告書編集委員会編2010『オーストラリア先住民研究―国家・伝統・コミュニティと切り結ぶ日常的実践』オーストラリア先住民研究報告書編集委員会
飯嶋秀治・柴田建編2010『人間環境学研究院平成21年度萌芽的学際研究助成報告書「動的指導体制」に基づく学際研究ネットワーク創造の試み』九州大学人間環境学研究学府
九州大学文学部編2010『創立八十五周年記念論文集』九州大学文学部
Sun-Kee Hon,Jea-Eun Kim,Jianguo Wu,and Nobukazu Nakagoshi(eds.)2010Landscape Ecology in Asian Culture.Springer
福岡市史編纂委員会編2010『新集・福岡市史特別編 福の民―暮らしのなかに技がある』福岡市
小國和子・亀井伸孝・飯嶋秀治編2011『支援のフィルドワーク―開発と福祉の現場から』世界思想社
ほか(論文、学会発表など省略)。詳細は下記のページで閲覧ください。
http://www.lit.kyushu-u.ac.jp/com_reli/religion.files/insei.files/pro_gra_iijima.html
http://jglobal.jst.go.jp/public/20090422/200901066692847856

所属学会

日本宗教学会
九州人類学会
日本生態人類学会
日本文化人類学会
日本民俗学会
ソシオロジ同人
本願の会
日本児童青年精神医学会
ペシャワール会

自分の研究とつながりを期待する研究分野・テーマ

気の合う人間ですね。これまで私がつながりをもってきた研究分野には、自分が所属している学会以外に、精神医学、法学、自然人類学、聖書学、密教学、日本中世史学、政治社会学、哲学、英米文学、生物物理学、生態心理学、東洋史学、環境心理学、臨床心理学、造林学、発達心理学、建築学、法社会学、環境社会学など、色々ありましたが、各研究領域の代表とか、その研究地域に所属しているから、という理由で付き合ってきた訳ではありません。むしろ、同じ学会に所属していても、学会や研究会発表でのつながりは、どうもサーリンズの言う「否定的互酬」の関係が前面にでてしまっていけません。これまで気持ち良く人間関係が保ててきた人間関係を思い起こせば、直接会って「あ、この人は面白いな」と思ってからつながりを持った方が良いようです。おそらく研究者と同等かそれ以上に、フィールドでの人間関係の方が気が許せるのは、こうしたことがあるのでしょう。やっていることは全然違うのに「気が合う」こともありますし、1度あった時にはそれほど気にも留めず、何度か会ううちに「気の合う」のが分かることもあります。なんだかフィールドネットの趣旨とは反対のことを書いているようで申し訳ないのですが、会ったことがない人とのやりとりは、単一目的的になって、日常生活のつきあいから離床しているために、関係が不安定になるようなんです。なのでアナログだけれど、「会って気の合う仲間とつながってゆく」、これが一番自然なようです。まぁ、そういう訳なので、何かありましたらどこかでお会いしましょう。

その他

特に大学院生時代のフィールドワーカーに言っておきたいことが3つあります。どちらも、私自身の苦い体験に基づいたお話です。
1つは幾ら資金に苦労していても、海外でデジタルカメラのスマート・カードで出自の分からないものなど購入しないこと。私の場合、2~3度現地では読みだせたのですが、その後帰国してコンピュータに移そうとしたところ、全く読みだせなくなりました。生協に持っていったところ、こういうケースのことを知っているスタッフがいたことから、既に多くの体験者がいるのだと思います。しかし帰国してからではもう取り返しがつきません。くれぐれもメディアは信頼できるものを購入しましょう。
それと、先日、フィールドで、なんとフィールドノート、クレジットカード、携帯電話をなくしました(盗まれたのか、落としたのかは不明)。クレジットカードは、海外で緊急カードを発行することが可能ですし、携帯電話もSDカードにバックアップをしておき、PCにコピーしておけば、大過はありません。が、ノートは取り返しようがありません(幸い、フィールドワークの内容だけはこまめにPC化していたので良かったのですが、間を埋めていたアイデアはあきらめざるを得ません)。あくまで自分しか見ないと思って、連絡先を書き損ねていた私の落ち度でした。皆さま、わずかな労力で、リスクはぐんと減らせられます。私の二の舞にならぬよう、お気をつけください。
最後に、上の2つに比べると抽象的になりますが、研究者をやっていると、「長じるに閉鎖的になる人」と「長じるに開放的になる人」がいるようです。ある領域の専門家になることではどちらも同じなのですが、前者はその専門家の力を他の領域の批判に向けてしまうことがあります(オーストラリアの児童擁護の専門家からは「人類学者はフィールドで僧侶のように振る舞っているように見える。曰く、『自分たちこそこの土地をよく知っている』と」と言われたことがあります)。逆に、後者は、専門家になることがいかなる研鑽の重みを必要とするのかを知って、逆に他分野や他の学問に敬意を払うようになるようです(ブルデューの追悼論文集に、いかに多くの大理論家が寄稿したかを参照してみてください)。閉じることで開かれる、などと言うとシステム論のテーゼみたいですが、上述の意味ではあてはまるようです。前者のような「専門家」はつき合いにくいですし、見ていても不幸な感じがします。学問を選んだ結果、不幸になったのではなんだかそれ自体が不幸です。たまに、自分が閉鎖的・排他的になっていないか、思い出すことをお勧めします。