ヨルダン

 
  • 1.外務省ホームページ 各国・地域情勢

    ヨルダン・ハシェミット王国
    : http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/jordan/index.html
  • 2.旅行情報(空港、ホテル、換金/TC、治安など)

     日本からヨルダンへの直行便はない。湾岸アラブ諸国経由(カタル航空、エミレーツ航空等)および欧州経由(ルフトハンザ航空、エールフランス航空等)が一般的。ヨルダンの空の玄関は、首都アンマーン郊外のQueen Alia International Airportである。現空港ビルは老朽化が進み、また機能面でも増加する旅客需要に追いついていないため、新空港ビルの建設が進められている。

     アンマーンのホテルは、バックパッカー向けの宿から欧米系高級チェーンまで、選択の幅が広い。安宿は、旧市街中心部に集中している。またヨルダン大学近くでは、留学生向けのアパートメント・ホテルや一般家庭の間貸しという選択肢もある。一方、地方では宿の選択肢が少なく、中には町に宿が1軒しかないなどというケースもあるので注意が必要。

     外貨の換金は、出稼ぎが盛んな土地柄もあり、主要都市には両替商が軒を連ねている。少なくともアンマーンでは、アラブ主要国の通貨や米ドル、ユーロの両替に困ることはない。日本円の換金は、国際クレジットカードを持参し、銀行ATMで現地通貨を引き出すのが最も便利(レートも、両替商に比べはるかに良い)。なお、TCは取扱店が限られる。

     治安は、概して良好。ただし大都市圏での犯罪発生率は、日本並みかそれ以上と考えたほうが良い。女性の旅行者については、ヨルダン政府は近代化・国際化を強く志向しているが、イスラーム文化圏であることには変わりないので、過度の肌の露出や夜間の一人歩きは避けたほうが良い。特に地方は、保守的な風土が残るところも多いので十分に注意すべきである。
     2005年の連続爆破テロ以降、当局は過激派摘発や国境警備を強化しており、安全保障上の重大事件は発生していない(2013年2月時点)。また俗に言う「アラブの春」以降は集会開催規制が大幅緩和されたこともあり、都市部では小・中規模のデモや抗議活動が増加する傾向にある。デモの起点となりやすい金曜礼拝後の主要モスク(特に、アンマーン旧市街のフサイン国王モスク)や、政治色の強いエリア(アブダリの国民議会ビルや欧米主要国大使館周辺等)では注意が必要である。国境地帯の警備も強化されており、特にシリア国境地帯は大規模な難民流入が続いているため、不要不急の立ち入りは厳に慎むべきであろう。

     ヨルダンの主な交通手段は、車である。クイーン・アリア空港からアンマーン市内へ向かう場合、到着ゲート近くのオフィスでタクシーチケットを受け取り、運転手に所定の運賃を支払う。アンマーン市内のタクシーは、全てメーター制である。小型バスや乗り合いタクシーも充実しているが、慣れない旅行者には使いこなすのが難しいかもしれない。主要都市間には、大小の路線バスや乗り合いタクシーが運行している。小都市への路線は、客が集まらないと運行しないこともあるので注意が必要である。

     公休日は金曜日。レストランや商店等は、基本的に金曜は平常通りに営業しないと考えたほうが無難。イスラームの祝祭日、特にラマダーン期間は注意が必要。
  • 3.医療情報

     ヨルダンでは医師・薬剤師の人材が豊富で、アンマーンのいくつかの病院では先端医療の導入も進んでいる。英語を話せるホームドクターも多い。なお「アラブの春」以降は周辺諸国からの診療希望者が急増しており、大病院ではベッドが足りないなどの問題が発生している模様。日本からの入国にあたって、予防接種は必要ない。
     ヨルダンの気候は、地域によって変化が大きい。夏季は、どの地方でもかなり乾燥するので、水分の補給に努めること。逆に冬季の場合、北部や首都圏では日本の本州並みに寒いと考えたほうが良い(1~3月には積雪することもある)。逆に南部や死海周辺は、冬場でも日中は暑く感じられる。
  • 4.通信環境

     ITを産業政策の柱のひとつと位置付けていることもあり、首都圏では3G通信の普及が進められており、アンマーンの大手ホテルや一部ファーストフードではWi-Fiも利用可能。対して、地方都市におけるネット環境は貧弱なので注意が必要。インターネットカフェは、アンマーンの旧市街と大学周辺に集中している。携帯電話は、Orange、Zain、Umniah等の代理店でプリペイド式の端末やSIMカードを簡単に購入できる。
  • 5.ビザ、調査許可

     日本国籍を持つ者は、クイーン・アリア国際空港到着時に短期滞在(3か月)ビザを無料で取得できる(2013年2月時点の情報)。滞在延長には、居住地を管轄する警察署での更新手続きが必要。近年、出稼ぎ労働者や難民を含め外国人が急増するヨルダンでは、労働ビザや長期滞在ビザを取り巻く環境は日増しに厳しくなっているといえる。調査許可は内容にもよるが、基本的に現地の大学や関係省庁とのコネクションがないと難しい。
  • 6.カウンターパート、来日経験のある研究者

     国内最大のヨルダン大学が研究の中心地で、主要な総合大学としては北部のヤルムーク大学、南部のフサイン・ビン・タラール大学等があり、軍事・安全保障分野ではムタ大学が強い。来日経験のある研究者やイスラーム法学者もいるが、大半は日本政府や大学の招待ベースであり、定期的な学術交流があるわけではない。
  • 7.大学図書館、アーカイブス、本屋

     ヨルダン大学やヤルムーク大学では、外国人でも自由に図書館を利用できる。また、社会科学・政治学の分野では、ヨルダン大学の戦略研究所(CSS)が定期的に世論調査の成果等を刊行している。かつて私立のウルドゥン・ジャディード研究所(UJRC)でも優れた出版物を多数発行していたが、最近は活動していない模様(2013年2月時点)。
     統計資料については、官公庁や中央銀行が定期的に報告書をリリースしている。公開可能なものについては外部の研究者にも提供されるが、場合によっては紹介者が必要。
     アンマーン旧市街には、人文社会関連の書店が複数存在する(アラビア語書籍が中心)。イスラーム学や自然科学系の書籍、洋書の購入は、ヨルダン大学周辺が便利。大型ショッピングモールにもいくつか書店が入っているが、雑誌や児童向け書籍が中心で、品ぞろえも豊富とは言い難い。
  • 8.機材・資料の持ち出し、持ち込み

     郵便は、私書箱制を採用している。貴重品の郵送は、大手の運輸会社(TNT、FedEx、DHLなど)を使ったほうが無難といえる。また、高価な機材の持ち込みに関する税関のチェックはかなり厳しいと考えたほうが良い。
  • 9.調査グッズの現地調達

     大抵の物品は、アンマーンで調達できる。コンピューターソフトは、型遅れのものが多いので、日本で揃えたほうが良い。
  • 10.日本人研究者情報/これまでの調査、科研

    (自然環境、歴史、政治、経済、宗教、文化など各分野で活躍する研究者など)
    人文・社会科学系の現役研究者は、以下のとおり。

    北澤義之(京都産業大学)
    歴史、政治、国際関係等の分野で著作多数。

    錦田愛子(東京外国語大学)
    政治・社会情勢の分析のほか、ヨルダン国内のパレスチナ難民に関する単著がある。

    吉川卓郎(立命館アジア太平洋大学)
    政治体制、国際関係、イスラーム運動等の研究を行っている。
  • 11.そのほか、各地域情報など

    渡航・一般情勢
    ・日本国外務省( http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/jordan/index.html

    ・ヨルダンの政治体制については、下記のサイトが詳しい。
    「中東・イスラーム諸国の民主化」( http://www.l.u-tokyo.ac.jp/~dbmedm06/

                                           (2013年2月現在 吉川卓郎)

最新のコメント

コメントの投稿は、メンバー限定です(今すぐログイン)。